2025年社労士試験 科目別難易度と予想合格点ボーダーライン・救済可能性
はじめに
令和7年(2025年)社会保険労務士試験が終わり、各予備校や受験生から難易度や救済予想の情報が続々と出ています。
「労一・社一・労災が難しかった」「択一式のボーダーが下がりそう」といった声も多く、今年は科目間の難易度差が例年以上に際立ちました。私自身も実際に解いてみましたが、確かに難しいと感じる問題が多かったです。
この記事では、科目別難易度・予想ボーダー・救済の可能性をまとめ、過去10年の基準点との比較も掲載しています。自己採点後の不安解消や来年の対策にお役立てください。
択一式:科目別難易度と救済予想
科目 | 難易度 | 救済可能性 |
---|---|---|
労働基準法・安衛法 | 普通 | 低 |
労災保険・徴収法 | やや難しい | 低 |
雇用保険・徴収法 | やや難しい | 低 |
労働一般常識 | 難しい | 低 |
社会保険一般常識 | 難しい | 低 |
健康保険法 | 易しい | 低 |
厚生年金 | 易しい | 低 |
国民年金法 | 易しい | 低 |
択一式は原則「各科目4点以上」が足切りのボーダーラインで、救済は選択式よりも発動頻度が低いです。2025年も全体として難化はしているものの、救済可能性は低いと予想されています。
選択式:科目別難易度と救済予想
科目 | 難易度 | 救済可能性 |
---|---|---|
労働基準法・安衛法 | 普通 | 低 |
労災保険 | 難しい | やや高 |
雇用保険 | 易しい | 低 |
労働一般常識 | 難しい | 高 |
社会保険一般常識 | 難しい | 高 |
健康保険法 | 易しい | 低 |
厚生年金 | 普通 | 低 |
国民年金 | 普通 | 低 |
特に労一・社一は2点救済となる可能性が高いと予想されています。労災も2点救済となる可能性があります。

2025年 予想合格点

選択式
- 総得点:24点前後
- 科目別基準点:3点(ただし労災・労一・社一は2点救済の可能性あり)
択一式
- 総得点:42〜43点前後
- 各科目:4点以上(足切り)
選択式・択一式ともに今年は例年よりも全体ボーダーがやや下がる予想で、特に選択式の救済の有無が合否を左右しそうです。
過去10年の基準点(参考)
年度 | 択一式総得点(70点満点) | 択一式科目最低点 | 選択式総得点(40点満点) | 選択式科目最低点(救済) |
---|---|---|---|---|
R6 (2024) | 44点以上 | 4点以上 | 25点以上 | 3点以上(労一のみ2点救済) |
R5 (2023) | 45点以上 | 4点以上 | 26点以上 | 3点以上(救済なし) |
R4 (2022) | 44点以上 | 4点以上 | 27点以上 | 3点以上(救済なし) |
R3 (2021) | 45点以上 | 4点以上 | 24点以上 | 労一1点・国年2点・他3点以上 |
R2 (2020) | 44点以上 | 4点以上 | 25点以上 | 労一・社一・健保2点・他3点以上 |
R1 (2019) | 44点以上 | 4点以上 | 26点以上 | 社一2点・他3点以上 |
H30 (2018) | 45点以上 | 4点以上 | 26点以上 | 3点以上(救済なし) |
H29 (2017) | 45点以上 | 4点以上 | 21点以上 | 国年1点・他3点以上 |
H28 (2016) | 46点以上 | 4点以上 | 24点以上 | 健保2点・他3点以上 |
H27 (2015) | 47点以上 | 4点以上 | 25点以上 | 3点以上(救済なし) |
選択式は科目ごとの難易度に応じて救済が発動することが多く、特に労一・社一は救済頻出科目です。合格基準点は、ほぼ24点~26点の範囲内で推移しています。
択一式は過去10年間のうちに救済措置が取られたことはありません。合格基準点は平成29年以降44点~45点に落ち着いています。
受験生の声
- 「全体的に設問が長文で時間が足りなかった」
- 「個数問題が多く、解答に時間を取られた」
- 「労一・社一は白書や統計+条文知識が必要で対策が大変」
- 「社会保険科目は得点源にできたが、労働法科目で失点した」
- 「正解となる選択肢の記号に偏りがあった」
ここ数年は1つ1つの設問が長文化している傾向にあり、時間配分や集中力の面で苦労する人が多いようです。
労一・社一はただでさえ勉強範囲が広いのに、細かい数字を出題されたり、あえて統計の1位ではなく2位を問う問題が出題されたりして、「広く浅く」の勉強だと太刀打ちできない問題も多かったように思います。
昨年出題された3つの選択肢の組み合わせ問題は出題されませんでしたが、その一方で個数問題がかなり増えました。個数問題は5肢すべての正誤が分からないと解けないため、個数問題が増えたことで全体としての難易度が上がったと感じた人も多かったようです。

健康保険法・厚生年金保険法・国民年金法の3科目で択一式の答えに「A」が一つもありませんでした。後半3科目の解答に偏りが生じたことで少なからず不安になった受験生もいたのではないかと思われます。
来年に向けた対策とおすすめ教材
2025年試験は、労働分野難化・社会保険易化が明確な特徴でした。
来年の合格を狙うなら以下を意識しましょう。
- 条文の根拠+改正論点を横断的に学習する
- 白書・統計対策は直前期に集中して行う
- 計算問題・個数問題はパターン練習で瞬発力を養う
- 模試や予想問題集で時間配分を身につける
おすすめ教材:スタディング社労士講座
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まとめ
- 2025年は労働法科目が難化、社会保険科目が得点源となった年
- 合格ボーダー予想は択一式42〜43点、選択式24点
- 選択式の「労災・労一・社一」で救済の可能性あり
正式な合格基準点は10月の試験センター発表を待ちましょう。
自己採点でボーダー付近なら、次年度に向けた学習計画を早めにスタートするのがおすすめです。
