【合格体験記】3度目の挑戦で簿記2級に合格!リベンジに向けてしたこと
先日、ネット試験で簿記2級に合格しました。簿記が得意・楽しいという人もいますが、私は3年前に1度挫折し、今年の4月に勉強を再開。7月末、3度目の挑戦でやっと合格することができました。
今回は、私が合格するまでに使用した教材やその使い方、合格するための心構えについてお話しします。
過去の私と同じように悩んでいる人が、この記事から何かヒントを見つけて、「もう少し頑張ってみよう」と思ってくれたらうれしいです。
使用した教材
今回使用した教材は次の4つです。
「スッキリわかる」シリーズのテキストは、オリジナルのキャラクターがいて、さらに図解もあるので、見やすく分かりやすいです。3級もこれだけで合格できたので、信頼して使っているテキストです。
過去問題集については、新しいもののリンクを載せていますが、私はこれよりも古いものを使用していました。
全12回分の過去問が収録されており、上記のテキストと同じTAC出版なので、解説も詳しいです。かなり分厚いので持ち歩きには向きませんが、自宅でじっくり問題演習をしたい時に使用していました。
ただし、2021年6月試験から試験形式がガラッと変わりました。大きな違いとしては、試験時間が120分から90分に短縮され、第4問が(1)と(2)に分かれました。これに対応しているのが、下記の「本試験問題集」です。
本番と同じ形式に慣れたい、時間を測ってペース配分の練習をしたい、といった方は、やはり最新の本試験問題集がおすすめです。
問題の難易度は、個人的には過去問題集の方が難しく感じました。過去問題集をバッチリ解けるようになれば本番でも点数が取れると思います。本試験問題集をやって、さらに余力がある人は過去問題集をやってみても良いですね。
また、上記4つのテキストに加えて、パブロフの商業簿記2級のアプリも使用していました。
スマホ1つで仕訳の練習ができるので、お昼休みや電車・バス等に乗っている時間などに重宝しました。
無料版で使い勝手を試してみて、合うようであれば有料版を購入すると良いでしょう。
有料版は、レベル1~3までの仕訳問題に加えて、紙の模擬試験が2回分、ネットの模擬試験が1回分ついています。
ランダムで問題が出題されるモードや、ミスした問題のみを出題してくれるモードもあるので、とても使い勝手が良いです。
有料版は730円ですが、これで仕訳をマスターし、さらに模擬試験までできることを考えると、課金する価値はあると思います。個人的には有料版を購入して良かったと思っています!
実は、3年前は学校の指定でLECのテキストと問題集を使っていました。3ヶ月ほど、ほぼ毎日勉強して試験に臨むも不合格・・・当時はそこで諦めてしまいました。(といっても「授業を受けるだけ」の日も多かったので、今思えば努力が足りていなかったのですが・・・)
テキストは好みがあると思うので、本屋さんでパラパラとめくってみて、自分が続けやすいと思うものを選ぶと良いと思います。
全ページカラーのものがいいとか、見た目がかわいいものがいいとか、解説が詳しいものがいいとか・・・勉強は続けることが一番大変なので、自分が「使いたい」と思えるものを選ぶことが大切です。
※LECのテキストが悪いということではなく、私はTACのテキストで3級に合格できたので、TACが好きだし信頼できるなと思ってTACに戻しました。LECはカラーで印刷で見やすいので、好きな人も多いと思います!
勉強方法
今年の4月に勉強を再開してから、7月にネット試験を2回受験しました。2回目のネット試験で合格するまでに行った勉強は次のとおりです。
①テキストを一通り読んで、練習問題の間違えた問題を繰り返し解く
②過去問題集を2周
③パブロフのアプリで仕訳の練習
④苦手をノートにまとめてスマホで復習
⑤本試験問題集で本番の試験形式や難易度を知る
まずは「スッキリわかる」シリーズのテキスト2冊をやりました。
1ページ目から順番に、例題と解き方の説明を読む→巻末の練習問題を解く、という流れで最後まで一通り進めました。
その後は、練習問題を1問目から全て解き直しました。解けなかった問題だけ、テキストを読み直すようにしました。
2周目で間違えた問題は印をつけておき、3周目もやりました。そこで間違えた問題は、さらに4周目もやりました。
これを、工業簿記と商業簿記、それぞれで行いました。
4周しても間違えた問題もありましたが、一旦諦めて、試験1ヶ月前からは過去問題集をやることにしました。これから受験される皆さんは本試験問題集をやると良いと思います。
試験の2週間前にはパブロフのアプリの有料版を購入して、毎日のお昼休みや移動時間中のスキマ時間などに仕訳を練習しました。
また、よく間違える問題や覚えたいことをノートにまとめて、スマホに取り込み、いつでもどこでも復習できるようにしました。パブロフのアプリか自作のノートでスマホ学習をすることで、少しのスキマ時間もムダにせず、効率的に勉強することができました。
私のノート作りとスマホへの取り込み方は動画にしていますので、合わせてこちらも参考にしていただけるとうれしいです。
過去問題集は2周しましたが、平均点は30点ほど…この段階で1度ネット試験に挑戦しましたが、56点で不合格でした。この時、新しい試験形式の方が問題の難易度は下がっていることに気づきます。
このレベルなら頑張れば自分にも解けるようになるかもしれないと思い、諦めずに2回目の挑戦をすることを決めます。
1ヶ月後のネット試験でリベンジすると誓い、その日の帰りに本試験問題集を購入し、翌日には試験の申し込みをしました。
そこから本試験問題集をメインでやりましたが、思いがけず忙しかったため、1ヶ月では全12回の問題集を1周すらできませんでした。
すべてやるには間に合わないと気づいたのが、本試験問題集の第5回まで終えた時、それが2回目のネット試験の10日ほど前です。
そこからは、第6回目から第12回目まで、第4問と第5問のみに絞って解きました。
仕訳はパブロフのアプリで日々練習していたので、第1問、第2問、第3問では安定的に7割以上の点数が取れるようになっていました。
一方の第4問・第5問は、問題によって満点を取れる時もあれば0点の時もあり、本番で苦手な分野が出題されたら合格は難しいと感じていました。
そこで、どんな問題が出ても半分は得点できるよう、工業簿記を集中的に対策しました。
この対策のおかげか、本番では第1問〜第5問まで、全体的にそこそこの点数を取ることで合格することができました。
合格するために必要なこと
2度の不合格を経験し、3度目の挑戦で合格して感じた「合格するために必要なこと」は、次の3つです。
②苦手をなくすこと
③受験の心構えをしておくこと
仕訳をマスターすること
仕訳をマスターすると第1問、第3問、第4問(1)で点数が取れるようになります。
これだけで40〜50点は狙えます。
70点で合格なので、第2問・第3問・第4問(2)の3問で各10点ずつ取れれば合格できる計算になります。
仕訳ができるようになるだけで、合格がグッと近づくのが分かりますよね。
逆にいうと、仕訳をおろそかにすると合格は難しいということです。
「仕訳を制するものは簿記を制する」なんて言ったりもしますが、それくらい仕訳は大切です。
苦手をなくすこと
2つ目は「苦手をなくすこと」です。
第1問〜第5問まで仮に1問20点だとすると、1問落とすと他4問で満点を取れても80点です。ちょっとしたミスで10点を落としてしまう可能性は十分ありますよね。
100点満点中の70点と、80点満点中の70点では、どちらが難しいかは言うまでもありません。
ただ、「どんな問題が出ても満点を取れる!」という状態まで極める必要はないと思っています。
もちろんそれが理想ではありますが、実際には全体で7割取れれば合格できます。
得意分野で満点を狙い、苦手分野が1問出ても、部分点で半分くらい取れるように対策しておけば十分合格を狙えます。
得意を伸ばして16点→20点を狙うより、苦手をなくして10点でも取れるようにした方が合格は近いと思います。
ここで、自分の苦手を知る方法の1つを紹介しておきます。
間違えた問題を、丸つけした後すぐに解き直してみてください。解説を読んだばかりで、答えを知っているので、本来は満点が取れるはずです。
もし解けなければ、解説を読んでも理解ができていなかったということです。
ここがあなたの苦手な分野なので、テキストに戻って解き方をしっかり理解するようにしてください。
テキストの練習問題で理解できたかを確認するとなお良いです。その後、先ほど解けなかった問題が解けるようになっていたり、解説を読んで分かるようになっていれば、ひとまず目標クリアです。
日を開けて2回、3回と繰り返し解いてみて、点数が上がっていけば自分のものになってきている証拠です。
このやり方で、「どの問題が出ても0点は取らない!」「10点くらいは取れるようにする!」という気持ちで苦手分野の対策をしていきました。
受験の心構えをしておくこと
3つ目はメンタル面での準備です。
受験当日は、出題される問題に集中できるよう、試験問題以外の不安要素をできる限り取り除いておくことも大切だと思います。
私は初めてネット試験を受験する時、会場や受付の場所、受付時にやること、試験の開始から終了までの流れなど、試験問題以外の「分からないこと」に対する不安が大きかったのを覚えています。
席に案内されて「準備ができたら始めてください」と言われても、初めてのことばかりで緊張してしまい、なかなか集中できませんでした。
2回目のネット試験では、試験会場や1日の流れ、会場の雰囲気などがわかっているので、試験問題に集中することができました。
今はブログやSNSなどで試験当日の様子や感想を上げている人も多いので、ご自身の受験される試験形式(紙もしくはネット)・試験会場が同じ人を探して見てみるのも良いと思います。
ちなみに私も試験会場の様子やネット試験の流れをまとめています。札幌で受験される方や、ネット試験がどんなものか知っておきたいという方は参考にしていただければと思います。
まとめ
私が合格するために行ったことは次のとおりです。
過去問題集を2周
パブロフのアプリでひたすら仕訳を練習
自作のノートで苦手分野を中心にスマホ学習
本試験問題集で工業簿記を集中対策
簿記学習は数ヶ月、学習を継続することが必要です。
自分に合ったテキストを使う、机に向かう気力がないときはスマホで仕訳だけやる、お気に入りの文房具を使うなど、自分が無理なく続けられる環境づくりも大切にしてみてください。
簿記は、教養として全員が学んでおいて損はありません。ぜひ諦めずに続けて欲しいと思います。
ここまで読んでいただいてありがとうございました!
その「簿記を頑張りたい」という強い気持ちは、勉強を続けていけばいつか必ず実を結びます。陰ながら応援しています!